「社会で人を、育てる。」宮古島、夏旅2019。
「道具を雑に扱うやつは、人も雑に扱うんだよ」と教えてくれた宮古島のボスから教えてもらった話のつづきです。(前回の記事はこちらから)
ツアーの日のお昼は、無人ビーチで、ガイドさんと参加者のみんなでつくった「イカ墨焼きそば」と、事前に用意していただいていた「かやくごはん」
私たちが家族4人で座る後ろに、ちょこんと一人のスタッフさんが座ります。参加のみんなと一緒のメニューを食べるのですが、彼がもつお皿には、焼きそばがてんこ盛り!
彼は、ガイド中に関西弁で話してるな〜と思っていた若いスタッフの男の子。
「関西から来たんですか?」と聞くと、
「ぼく、大阪からこの夏、宮古島に働きに来たんです。」
と言います。夏休みの学生アルバイトさんかな〜と思いました。
「若くみえるけど、いくつなん〜?」と夫が聞くと、「21才です」と。
そうか〜まだ働きはじめたばかりの新人だったんだね。
さっきボスに「何やってんだ〜、早くしろよ!」とちょっと怒られていたので気になっていたんです。
ごはんが終わってお皿を戻しに行くとき、ボスが彼に
「おい、おまえ、いっぱい食べるようになったな〜。ここに来たときはちょっとしか食べられなかったのになァ。」
と言ったんです。とってもやさしい雰囲気で。
聞けば、彼は「さかなクン」と呼ばれています。
海洋の専門学校を出ていてとっても魚に詳しいんだそう。
夢は「水族館で働くこと」
でも彼は就職活動で緊張してあがってしまい、どこにも受からなかったんだとボスが教えてくれました。宮古島にきた当初も人と会話するのも緊張していたと。(ボスの了承を得て記事にしています)
でも、わたし、さかなクンと話した時まったくそんな風に感じなかったんです。きっと、この宮古島で成長したんだな〜と。みなさんに育ててもらっているんだな〜と。
ボスは
「ここで彼を育てて、いつか水族館で働けるようにと思っていますよ。そりゃ、夢を叶えさせないと。」
と言います。
私はちょっと涙が出そうになりました。
「一人前になるまでしっかり育てて、また社会に還元する。」
これもまた、子育てと一緒。
夫とふたりで会社を経営し、この夏で総勢13名のスタッフ(さらに子どもたちは、0〜14歳までなんと23人!)を持つ身として、とてもいいお話を聞かせていただきました。
さかなクン…いいところに入社できたね!涙。ここならきっと君は成長するよ〜!(どこの親戚のおばちゃんや、とツッコまれそうですが。笑)
洗い終えたマリンシューズも、サイズ別にきちんと整列しています。
写真を撮るために並べてくれたのではなく、これがいつもの様子。
自分のそばで育てるのは、人だけじゃなくて、わたしの場合は「モノ」もそう。
オリジナルでつくりだすモノたちは、人と同じくらい愛情を注いでつくっています。
育てたスタッフの力を世の中に還元して、つくったモノも誰かの暮らしのお役に立てるものを生み出したい。
あつ〜い気持ちで関西へ戻ってきました。
2日間みっちり仕事をして、実はOURHOMEは、勝手ながら8/1~2と社員研修のためお休みを頂戴します。
子どもたちも連れて総勢約30名で、ひのきのオープンボックスや机をつくっていただいている、岡山県西粟倉村へ!いざ〜!