「“チャレンジ”と“強要”は紙一重」アラフォー世代の、社内コミュニケーション。
OURHOME Emiです。
先月お届けした、保育園児2人を育てるワーキングマザー、伊藤忠都市開発の室井さんとの対談。ただいま、私とマンションプロデュースのお仕事でご一緒しています。
同じ世代の方からの反響も大きく「仕事と子育ての両立」に続き、今回は、「アラフォー世代の社内コミュニケーション」について。
- 20代の後輩と仕事をする難しさ
- 上司とのコミュニケーションのこと
を話してみました。
世代が違う、コロナ禍入社の20代。
Emi
「私と一緒に進めている今のプロジェクトで、いちばん年下のスタッフさんは社会人3年目の25歳でしたよね。
最近は私自身も『部下に対してどうやって距離を詰めていったらいいでしょう?』というご質問をいただくことがあるんですけど。室井さんは、若い方、20代の部下と一緒に仕事をする難しさはありますか?」
室井さん
「難しいですよ〜。例えば、“チャレンジや経験”という言葉と“強要”は紙一重だと感じていて。」
Emi
「チャレンジと強要は、紙一重。」
室井さん
「はい。同じことでも、受け取る側の価値観によると思うんですよね。私としては、ぜひチャレンジしてほしいと思っていても、それが強要にならないだろうか?と考えたりすると、なんて伝えよう…って悩ましいですよね。
あと働き方が今の20代と、アラフォーの私たちの20代の頃とでは全然違って…。私たちの若い頃は、『20代といえば、働く!とにかく!!』っていう感じでしたよね。苦笑」
Emi
「そうですよね〜!終電ギリギリに帰る、は当たり前のような時代はありましたね」
室井さん
「仕事の量をこなすのが第一で、遅くまで時間がかかるのは経験がないからだと思っていたから。そういう私たち世代の価値観と、今の20代は全然違うと思うんです。自分の生活や世界が土台にまずあって、その上で仕事という感じで、仕事のウェイトが変わってきているなと感じています」
Emi
「この十数年で本当に価値観が変わりましたよね」
室井さん
「“今の20代”と一括りにはできないですけど、その子自身が、仕事のどこにおもしろさを感じているかがわからなくて。仮にもし効率性に面白さを感じているなら、今求めている経験やチャレンジって違うかもな…と感じたり。
そもそも、圧倒的にコミュニケーションが不足しているんですよね」
飲み会やランチがなくても、コミュニケーションは深められる
Emi
「コミュニケーション不足は以前より感じていらっしゃいますか?」
室井さん
「そうですね。私自身が、時間が今なかなかなくて。ひとりでもゆっくりお昼を食べる余裕がなくて、ランチを誰かと食べに行くこともめったになければ、コロナ禍もあって会食に行く機会もないですし。
いま思うと、ランチや会食って余白の時間だったなと感じます。余白の時間がなくなって、いまは業務連絡ばかりになっているので。個人個人が、仕事で何を求めているかに踏み込めるチャンスがなかなかないんですよね」
Emi
「うんうん。社内コミュニケーションの時間って『ランチや会食』っていうイメージが強いと思うんですけど、わたしは、そうじゃないところでも、ほんの1、2分でもコミュニケーションの時間をつくれるんじゃないかなと思うんです。いや、そうでありたい!という希望も込めて。
OURHOMEも、みんな子どもが小さいので、スタッフと飲みに行く機会なんてほとんどなくって、ランチも外に行く機会は全然ないんです。でも給湯スペースにお菓子を置いて取りに行くときにちょっと話をしたり、一緒に仕事をするときにちょっと雑談をしたり。社内の時間内での努力はするようにしています。それぞれ生活があるから、仕事が終わってからのLINEはしないようにして、とにかく何かできないかな?って常日頃考えてるところがありますね〜」
室井さん
「1、2分でのコミュニケーション、取り組みたいですね」
Emi
「あと、室井さんやプロジェクトのみなさんと、オンラインで何度か打ち合わせしていますが、最初の数回は、オンラインがつながって割とすぐ本題に入る印象だったんです。私たちはオンラインのミーティングでも、最初に雑談の時間を必ずとるようにしていて。室井さんたちは、それが取れないぐらいのお忙しさなんだろうなっていうのは感じましたね。うん。
なので、ある時ぐいっと『今日は、自己紹介をしましょう〜!』という時間を設けさせてもらったことがありました」
室井さん
「Emiさんに『アイスブレイクしましょう、踏み込んだ自己紹介をしましょう』と言っていただいて。あ、そうだそうだ!そういう時間ってほんとに必要だ!主催者である私たちがそういう時間をつくらなきゃって気付かされたんですよね」
Emi
「でも、私の役割はそこだと思っていて。みなさん張り詰めてお仕事されていらっしゃると思うんです。特に、私のような外部の誰かに声をかけて、新しく進めていく案件なんてめちゃくちゃ大変だと思うんです。
じゃあ私Emiの役割は?って考えた時に、もともと求められてたことじゃないかもしれないけれども、プロジェクトをまわしていくための潤滑油的な存在になれればいいなと思って。お伺いしてみると、プロジェクトに集まったメンバーもあんまり深い話をする機会がないということだったんで。何かできたらと、勝手にいろいろと(笑)。
一緒にお仕事をしたことで、私たちも含めてお互い気づきがあればいいなと思っていますよ〜!」
上司にも普段から声をかける
Emi
「上司の方とのコミュニケーションで気をつけていることはありますか? 新しいことを上司に提案する時なんかは勇気がいるんじゃないでしょうか」
室井さん
「そうですね。私の場合は提案するというよりも、プランを考えたら何気なくチラチラ見せてみたりします。『実際に生活して、ここをこうしたらもっといいなって考えたんですけど、どう思います?』って上司やプロジェクトメンバーに軽く聞いて、その反応を見てこれは有り得るかな?みんなが言うようにここはちょっと変更した方がいいなって、少しずつ擦り合わせていく感じです。
いきなりどん!と提案するというんじゃなくて、上司や部下とも、はじめから一緒につくっていっている感じ。みんなの意見でこれができているというふうに進めている気がしますね」
Emi
「なるほど〜。仕事と子育ての両立の部分で質問なんですが、室井さんの働き方を上司に理解してもらうのは難しいですか?今の職場に、育児休暇から復帰されている方がほとんどいらっしゃらないということでしたけど」
室井さん
「そうですね。たぶん外側から見ると、忙しそうではあるけれど回っているし、元気そうだし、たぶん大丈夫って思われていると思うんです。だから本当に苦しいとかキツいとかは、大きな迷惑をかける前に小出しに伝えていくようにしています」
Emi
「うんうん」
室井さん
「ちょっと大袈裟すぎるかもしれないけれど、家族が今ちょっと具合悪いですとか、明日休むかもしれませんとかを早めに伝えるようにしていますね。あとは、3ヶ月後にこのプロジェクトとこのプロジェクトが重なってきそうで、すごいパツパツになりそうです…!みたいなことも早めに伝えますね。
プロジェクトひとつとっても、問題になりそうなことがあれば周りを巻き込んでいく。そうしないと、私がいきなり動けなくなってしまうと迷惑をかけてしまうので。普段からコミュニケーションをとって、本当に苦しい時はちゃんと伝えようと思っています」
Emi
「自分の気持ちや状況をきちんと伝えられたら、仕事も暮らしも、自分で選んで、デザインしていけるようになりますね。
まさに室井さんと一緒につくってきた今回の東京・西葛西の物件は、自分で暮らしをデザインしていける!間取りを変化させることができる、組み立てられるところが魅力ですよね!みなさんに喜んでいただけたら、嬉しいなと思っています」
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次回は室井さんと一緒にプロジェクトを進めている、入社3年目、25歳の中島さんにインタビュー。
仕事をするなかで20代がどんなことを感じているのか、たっぷりとお聞きしました。お楽しみに〜!