思い出の粋な残し方。
「私が俳句に心ひかれるようになったのは、姑の短歌の綴りを見てからです。
短冊に詩を書く筆の仮名文字にも、陰ながら憧れておりました。」
これは、ある俳句集のあとがき。
今、83歳になる私の祖母の俳句集をつくるお手伝いをしています。
確か祖母が50代からはじめたという俳句。
私が小さなころから、毎日、良い俳句を書くための情報収集は欠かさず、季節ごとのイベントや、新聞、ニュースのチェック。
そしてそれをまとめる作業の時間を毎日もつおばあちゃんを、私自身、すごく尊敬していました。
俳句は新聞にもたくさん掲載されていました。
「えみちゃん見てみて!」というおばあちゃんの姿は、思えば、雑誌に掲載していただいたときの私と重なる姿があるな^^
あるとき、体調を崩して日々の俳句づくりに終わりを告げました。
端からみれば、ただ、おばあちゃんが趣味の俳句をやめただけ。
なのかもしれないけれど、私は少し寂しい気持ちになりました。
でも、おばあちゃん本人が一番寂しかったかもしれませんね。
そして、今まで数十年の俳句の中から200句ほどを、
「春」「夏」「秋」「冬」と、
季節事でまとめ、1冊の俳句集をつくることにしました。
ネットの製本サービスを使って本にする予定です。
その中には、私が小学校に入学したときや、ひ孫である双子が生まれたときのことを詠んだいろんな句があります。
それを1冊にまとめるというのは、今の時代であれば家族のことをつづるブログを1冊の本にまとめる。ということに近いのかな?
その俳句集の最後に、「あとがき」を入れることになり、書いてあったのがトップの文章。
知らなかった。
お姑さんが書く文字に憧れて俳句をはじめたなんて!
おばあちゃん、かっこいいな〜と思いました。
機会があれば、祖母の俳句をまたブログにアップしようかなと思います^^
家族の思い出を俳句にし、1冊の本にまとめる。
かっこいい思い出の残し方だなと思いました。